|ファンレポーター クンちゃん さん
クンちゃん さんのプロフィール 会社員兼野球好きです。韓国プロ野球を追いかけ始めて5年目に突入し、毎年2月にはお気に入りのチームのキャンプ巡りをしています。現場視察を基に韓国の野球を日本の野球に例えたり、データを織り交ぜながらお伝えしていきます。
クンちゃん さんの投稿記事
|今年はハンファに注目してみました! 2015.3.25 up
野球の神様に託されたハンファの再建
2010年代に入り、サムソンライオンズは4年連続のリーグ優勝・韓国シリーズ制覇とまさに黄金時代を迎えている一方、ハンファイーグルスは3年連続最下位と低迷期にある。2013年には韓国プロ野球の監督通算最多勝利数を誇るキム・ウンヨン監督を迎えたが、名将をもってしてもチーム再建は果たせなかった。そんな惨憺たるハンファの再建に三顧の礼で迎えられたのが、ヤシン(野神)と呼ばれるキム・ソングン監督である。
2000年代後半にSKワイバーンズの黄金時代を築き、その時の中心選手で、北京五輪やWBCで日本代表を苦しめたキム・グァンヒョンやチェ・ジョンを育てたキム・ソングン監督であれば、ハンファを再建できるのではと思っている野球ファンは決して筆者だけではないと思う。
 ハンファイーグルスの本拠地、テジョンハンバッ球場(写真:ストライク・ゾーン)
ハンファ浮上のキーマン「7人のムサ」
KBO(韓国野球委員会、日本プロ野球機構[NPB]に相当)のホームページから2010〜2014年のサムソンとハンファの勝率・打率・平均自責点(防御率)を以下の通りまとめてみた(<
>の中の数字は順位)。
- |
サムソンライオンズ |
ハンファイーグルス |
- |
勝率 |
打率 |
防御率 |
勝率 |
打率 |
防御率 |
2010 |
.594<2> |
.272<5> |
3.94<2> |
.368<8> |
.244<8> |
5.43<8> |
2011 |
.612<1> |
.259<6> |
3.35<1> |
.450<7> |
.255<7> |
5.11<8> |
2012 |
.611<1> |
.272<1> |
3.39<1> |
.408<8> |
.249<7> |
4.55<8> |
2013 |
.595<1> |
.283<2> |
3.98<4> |
.331<9> |
.259<8> |
5.31<9> |
2014 |
.624<1> |
.301<1> |
4.52<2> |
.389<9> |
.283<7> |
6.35<9> |
これを見ると、勝率と防御率に高い相関関係がある事が分かる。わが国では「野球はまず守備から」という言葉をよく聞くが、それは韓国でも同じである。つまり、ハンファの上位進出には「投手力強化」が絶対条件である。
そこで、今季に向けてハンファは外から血を入れ、投手関連では主に以下のメンバーが加わった。コーチでは元巨人のエースである西本聖氏を一軍投手コーチに迎え、投手ではサムソンやSK等から経験豊富なベテランを中心に補強した。まさに7人の侍ならぬ7人のムサ(武士)の活躍がハンファ浮上の鍵を握ると言える。
1.西本聖(元・巨人投手。ロッテやオリックスでコーチ)
2.クォン・ヒョク(前・サムソン)
3.ペ・ヨンス(前・サムソン)
4.シェイン・ユモン(シェーン・ユーマン/前・ロッテ)
5.ミチ・タルボトゥ(ミッチー・タルボット/元・サムソン、前・台湾ラミゴ)
6.ソン・ウンボム(元・SK、前・KIA)
7.イム・ギョンワン(元・ロッテ、前・SK)
ハンファが今季ポストシーズンに進む事は容易ではないが、野球の神様と7人のムサのいるハンファから今年は目が離せないし、むしろ野球ファンを大いに驚かして欲しい。
ハンファ ファイティング!
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・投稿記事の内容はファンレポーター独自の考えにおまかせしています。
※外国人選手の名前はハングル読みを基本にし、( )内にカタカナ読みを併記しています。なお、NPB在籍経験のある選手に関しては、NPB登録時の選手名を掲載しています。
◆参考項目 ・ハンファ イーグルス紹介
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