|韓国プロ野球観戦ツアー2015 体験記 「韓国野球の魅力凝縮。参加者とは野球を語る良き友に」(大阪府 20代男性)
4年前に「韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑」に出会いこのツアーを知って以来、ずっと参加したかったが、今回やっとの思いで参加することができた。
仁川空港に集合した各地からの参加者は15名ほど。私は友達と2人で参加した。上は60代から下は自分たちの20代まで様々な顔ぶれだった。着いてすぐに近くのお店で昼食を食べたが、やはり共通の話題「野球」で自然と盛り上がることができた。
面白かったのは、野球が好きなのはもちろんだが「ある球団が好き」「高校野球が好き」「メジャーリーグが好き」などそれぞれに得意分野を持っていたことである。自分も野球場が好きで日本はもちろんアメリカにも数回訪れたことがあり、今回の目的の一つも球場巡りであった。みんなそれぞれに詳しく、「野球」ですぐに打ち解けることができた。
昼食を済ませ一行は貸切バスで最初の目的地・大田へと向かった。このツアーの移動は全て貸切バスで、また現地の日本語が堪能なガイドもおり安心してツアーに参加することができた。およそ3時間後、ハンファ・イーグルスの本拠地・イーグルスパークに到着。到着してすぐにバックネット裏のテーブル席へ移動したが、そこは野球を見るには一番の席で、また試合前にベンチ裏で古久保コーチと西本コーチにお会いすることができ、みんなで記念撮影をすることができた。これこそ、ツアーならではの特権である。
この野球場の印象として外観は神宮球場のようで、内観は日本の地方球場のようだった。座席数も約15,000席とこぢんまりとした球場だが、その分フィールドと観客席は近く、2階席でも遠くに感じることはなかった。またこの日は、満席で熱気や歓声をもの凄く感じることができ臨場感ある野球を楽しむことができた。
試合後は、このツアーの魅力の一つでもあり、参加した理由の一つでもある日本人コーチと会食である。初日は古久保コーチとサムギョムサルをご一緒することができた。試合についての疑問や近鉄時代のお話など貴重な話を聞くことができた。特に印象深かったのは、「現役時代に一番凄かった投手は?」という質問に当時まだ新人だった岩隈投手を挙げていたことで、ある試合で「今日は調子が悪い」と言っていた岩隈投手の初球のストレートが見えないくらい速くて驚いたという話だった。
2日目はバスでソウルへと戻る途中にLGの二軍施設へと立ち寄った。二軍と言ってもハード面は日本よりも整備されていて、凄く綺麗な設備・球場だった。試合では二軍で調整中の元中日イ・ビョンギュ選手を見ることができ、他の選手とは違いオーラのようなものを感じた。韓国の二軍の施設訪問もまたこのツアーならではで、車でしか行けない場所にあり個人旅行では難しい場所だった。
その後一行はソウルへと向かった。2日目の試合はベアーズの本拠地・チャムシル球場での試合。韓国野球の聖地とも言うべきこの球場は、観客数・広さ・規模のどれをとっても韓国一番である。メジャーリーグのような内外野が天然芝の綺麗な球場である。そんな球場で一塁側ベンチのすぐ上の最前列テーブル席という、またまたとてもいい席で観ることができた。
試合中、席の右後方では応援団と一緒に満員の観客が一緒になって盛り上がっていた。韓国では応援団が内野席に陣取り、舞台まで用意されている。応援も日本とは違い、1人の男性がマイク片手に盛り上げ試合中でも音楽をガンガン鳴らし4人のチアが踊るという形式である。またイニング間もチアが音楽に合わせ踊り、全く飽きさせない演出となっている。これもまた韓国プロ野球の魅力のひとつでもある。
試合は日本でも活躍したサムソンのイ・スンヨプ選手のホームランや、元ヤクルトのイム・チャンヨン投手が最後を締めるなど日本人にとっては豪華な試合となった。試合後は門倉コーチとご飯を一緒にすることができた。こちらも現役時代の話や東京ドームの「風」の話などで盛り上がった。また、たまたま店のテレビにその日の試合のダイジェストが流れており、一緒に見ながらこの場面はベンチではこういう考えだったことや投手起用の裏話などの貴重な話を聞くことができ嬉しかった。
その夜はもうすっかり仲良くなったみんなと深夜まで飲みに行った。そして帰国の日、仲良くなってから終わるのがツアーの常である。本当に個人旅行では味わうことのできないことばかりであった。
このツアーを体験して思うことは、韓国野球の魅力が凝縮されていたこと。また野球以外でもご飯は焼肉から伝統的な韓国料理まで本当にお腹いっぱいになるまで堪能することができた。一緒に参加した人とは連絡を取り合う仲となり、また来年もこのツアーで一緒になれたらなと思う。本当に楽しい充実した2泊3日のツアーでした。 |