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室井昌也

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31年前の珍プレー 日本一有名な「隠し球」の主役たち 4/4ページ

2015年5月29日(肩書などは掲載時のもの)

 

もう隠し球は見られない!?

 この「日本初の隠し球撮影」以降も、隠し球の瞬間をとらえた映像はいくつかある。しかし、野手がボールを手にしてから、走者にタッチするまでの一部始終を抑えたものとなると、31年前を超えるものは出てきていない。そして今後も撮れないのではないかと、国岡は言う。

「最近のニュース用に使う画は、各社中継映像を買っていて、プレーをメインに追うカメラというのはないんです。中継カメラはカメラごとにビデオテープを回してないので、スイッチングで切っちゃったら、1台のカメラで撮った映像は残りません。テープで撮るにしても最近の野球はボールを頻繁に変えるし、タイムがよくかかるから、あまり長回しはしません。テープ1本で撮れるのは20分ですから。あの隠し球のシーンは前の打者のセンターフライから隠し球成功までワンカット。嘘がないことを証明した映像です」

 そして、隠し球自体も昔のようにはできないと、当時阪急でプレーしていた石嶺和彦(現・ktウィズコーチ)は説明する。「今はほとんどの打者がプロテクターをつけています。例えば二塁打を打ったら、それをコーチが受け取りに行く時に必ずタイムをかけるので、隠し球を狙うのは無理でしょうね」

 また、元西武の清家政和(現・SKワイバーンズ二軍監督)も、「今は相手チームにランナーがいる時にプレーが止まると、ベンチから”タイム!タイム!”と味方の野手にタイムを要求するように声をかけるのが当たり前ですから、昔みたいに隠し球をするのは、ほぼ不可能です」と話す。

隠し球とは

 あの日から31年。立石は隠し球を撮ったカメラマンが大谷であることを覚えていた。「僕にとって隠し球はいつもやっていることでしたが、大谷さんが撮ってくれて、みのもんたさんがナレーションをしてくれたことで知られるようになりました。ありがたいです」

 立石にとって隠し球とは何か。「隠れた好プレーだと思います。相手の隙を狙って、誰にもわからせずに決めるプレー。ピッチャーが打者と勝負する前にランナーをアウトにする、窮地を救うプレーでもあります。やられた相手はシュンとなるので、流れも変えられるのが隠し球です」。

 一方の駒崎にとっての隠し球とは何か。「自分のプロ野球における一生の思い出です。隠し球というと、他には元木がやったり、清原(和博)がひっかかった映像がありますが、話題にはなっていませんよね。しかし、あの場面はセンターフライが上がって、センターが捕って送球して、僕がサードに滑り込んで…と隠し球までのすべてのストーリーが映像に収められています。だから今でも思い出してくれる人がいるのだと思います。その中で自分は"助演男優賞"ですね」

 仕掛けた男、ひっかかった男、見抜いた男。彼らにとって31年前の隠し球は忘れ得ぬ思い出として、胸に刻まれている。(以上、敬称略)

取材・文 室井昌也

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